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アンソロジー 「ガンダムマガジン名作集」

 「ガンダムマガジン名作集」は、2006年11月に講談社から発売されたコミックであり、コミックボンボンの増刊号である「ガンダムマガジン」という雑誌に掲載されたガンダムの漫画作品を集めたアンソロジーコミックです。
 雑誌「ガンダムマガジン」の存在は知りませんでした。コミックボンボンは懐かしいですね。今ではなくなってしまいました。
 「ガンダムマガジン名作集」には、「ガンダム伝説」と題して、ファーストガンダム、Zガンダム、ZZガンダム、νガンダムにそれぞれ関連する4つの短編が収録されています。これに加えて、ガンダムF91の外伝作品である「フォーミュラ戦記0122」の前後編の物語が収録されています。「ガンダム伝説」の4作品はそれほど魅力を感じませんが、F91の外伝作品には非常に興味があります。外伝作品に登場するF90などのモビルスーツのプラモデルが発売されており、ちょくちょくプラモデル売り場の片隅で見かけるのですが、外伝作品の物語がどのような内容なのかあまり知りません。以前に読んだ「ガンダム短編集」第2巻にガンダムF90Ⅲというモビルスーツが登場していました
が、「Ⅲ」が付いているということは「Ⅰ」及び「Ⅱ」も存在するはずなわけで。F91の外伝作品は貴重な存在です。
 それでは以下、「ガンダムマガジン名作集」に収録された各作品のあらすじを記載します。ネタバレ注意です。

<RX-78誕生秘話> 細井雄二
 サイド7でモビルスーツを開発しているテム・レイは、RX-78のひな型となる機体を開発しますが、連邦軍にはモビルスーツを操縦できるパイロットが存在せず、開発は遅れていました。テム・レイは、捕虜となっているジオン軍のパイロットを開発に協力させる事を決めます。捕虜のアルガは、最初は協力を拒みますが、ガンダムを見せられてその魅力に惹かれ、開発に協力するようになります。
 アルガの協力を得て開発は順調に進み、ガンダムは最強のモビルスーツとして完成します。連邦軍の上層部は、ガンダムの完成後にアルガを暗殺する事を企んでいました。しかしアルガは、ガンダムがジオン軍を倒す姿を見届ける事はできないと言い、自殺してしまいます。

 アムロの父親のテム・レイが主人公という珍しい物語でした。物語単体としては面白いと思いますが、ガンダムの歴史的にはこんな出来事はなかっただろうなと思ってしまう内容でした。

<機動戦士Zガンダム 宇宙を超える者> 岩田和久
 グリプス戦争勃発前、アナハイムエレクトロニクスでは、シャアが持ち帰ったガンダリウム合金を利用したモビルスーツ、リック・ディアスの開発が進められていました。シャアは、ガンダリウム合金の強度を確認するため、リック・ディアスによる大気圏再突入のテストを行う必要があると考えます。
 テストが実施され、シャアはリック・ディアス改で発進します。しかし大気圏再突入の前、リック・ディアス改は、ティターンズの2機のモビルスーツに発見されてしまいます。武器を持っていないリック・ディアス改は、かろうじて使用できた頭部のバルカンでハイザックを倒します。もう1機は、試験中のガンダムMk.IIでした。ガンダムMk.IIは、ビームライフルでリック・ディアス改の胴体を破壊し、帰還していきます。しかしリック・ディアス改のコクピットは胴体ではなく、頭部にあったためシャアは無事でした。シャアは、頭部だけとなったリック・ディアス改で大気圏再突入を敢行し、成功させます。
 その後、エゥーゴは、ウェーブライダーに変形して大気圏に突入する事が可能なZガンダムを開発する事になります。

 Zガンダムを開発する物語かと思ったら、リック・ディアスを開発する物語でした。シャアが弱々しく、シャアらしくない印象でした。
 プロトタイプ・リック・ディアスというのと、リック・ディアス改というのが登場してました。公式設定なのでしょうか?

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<始動せよ!ZZガンダム!!> みやぞえ郁雄
 アーリー及びイブンの兄弟は、コロニー落としで両親を失います。その後、アーリーはモビルスーツの整備士となり、イブンはパイロットになります。2人は、ZZの開発部門に配属されます。
 ZZのテスト飛行をイブンが行っているとき、ZZは操縦不能に陥り、出力が上昇し続けて爆発の危険が迫ります。アーリーは、コアファイターで飛び出し、イブンを救出します。この様子を見たZZの開発者は、ZZにコアブロックシステムを導入する事を思いつきます。

 ZZは試験中に暴走して爆発するだけで、全く見せ場なしでした。物語もほとんど内容なしのつまらない作品でした。プロトタイプZZのデザインも不細工でした。

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<νガンダム秘話 ネオ・ジオンの亡霊> 岩村俊哉
 「シャアの反乱」から10ヶ月後、1機のヤクト・ドーガが宇宙から地球へと降ります。
 更に半年後、逃亡したネオ・ジオンのモビルスーツを追う捜索隊として、νガンダム及びジェガンの2機が派遣されます。νガンダムのパイロットはマサダ中尉、ジェガンのパイロットはジョーンです。マサダ中尉はニュータイプではなく、ファンネルはただの飾りだと言います。ジョーンはこの任務が終わったら結婚する予定です。
 マサダ中尉は、森の中で少女を見つけて後を追います。森の中には誰かの墓があり、少女は赤いモビルスーツは海の中と教えてくれます。爆発音がしてマサダ中尉が森の外へ戻ると、ジェガンは破壊され、ジョーンは死んでいました。マサダ中尉は、νガンダムで海の中を調べると、誰も乗っていないモビルスーツが攻撃してきます。海上へ逃れると、海岸に少女がおり、サイコミュの遠隔操作でモビルスーツを動かしていると話します。ヤクト・ドーガのファンネルはνガンダムを破壊し、マサダ中尉の最後の願いに応えたνガンダムのファンネルがヤクト・ドーガを破壊します。
 数日後、この地にやって来た連邦軍の調査隊は、破壊されたνガンダム及びジェガンと、もう3ヶ月前には動かなくなったと考えられるヤクト・ドーガの残骸とを発見します。調査隊は、νガンダムとジェガンが同士討ちしたと判断します。

 無茶苦茶な物語でした。νガンダムがもう1機製造されていた理由も分かりませんし、高コストなνガンダムがこんな捜索任務にたった2機でついているのも疑問ですし、ファンネルを使えもしないパイロットにνガンダムが与えられている理由も分かりません。内容も、幽霊と戦ったというようなもので、全く面白くありませんでした。

<フォーミュラ戦記0122> 岩村俊哉
 宇宙世紀0122年。ガンダムF90のテストをしていた連邦軍の戦艦エイブラムは、ザクやドムのような一年戦争時の古いモビルスーツの部隊に襲われます。ガンダムF90のパイロットのベルフ・スクレットは、敵モビルスーツを倒して、1人のパイロットを捕虜として捕らえ、敵組織オールズモビルの本拠地を聞き出します。
 その後、ベルフはF90の正式パイロットとなり、エイブラムは地球にあるオールズモビルの基地を攻撃する作戦に参加する事となります。エイブラムには、ベルフの恋人のアンナフェル准尉、パイロットのワイルダー中尉、アルベルト中尉、ウェスバー大尉などが乗り込んでいます。
 地球への降下作戦が実施され、オールズモビルとの激しい戦いに勝利して、ベルフ達はオールズモビルの地球基地を破壊します。しかしこの戦闘でアンナフェルが帰らぬ人となってしまいます。
 ベルフ達が地球から宇宙のエイブラムへ戻る途中、オールズモビルのシャルル・ロウチェスターがゲルググ・カスタムで襲ってきます。この戦闘でワイルダー中尉が撃墜されます。
 ガンダムF90は最終形態のVタイプに換装されます。そしてF90の予備機が何者かに盗まれます。犯人は、ウェスバー大尉でした。ベルフは、F90Vで後を追います。ウェスバー大尉は、クロスボーン・バンガードのスパイでした。ベルフは、ウェスバー大尉のF90を撃墜します。
 オールズモビルが月面基地を占拠し、マスドライバーで地球に隕石の雨を降らせると脅しをかけ、オールズモビルを独立国家として認める事を要求します。ベルフには新型モビルスーツのガンダムF91が与えられます。F91で出撃したベルフは、マスドライバーの破壊に成功し、シャルルのゲルググ・カスタムと一騎打ちになります。ゲルググの左腕を切り落とされたシャルルは逃走し、クロスボーン・バンガードの移動要塞が助けに現れます。ベルフはF91のヴェスバーで攻撃し、移動要塞に合流する前にゲルググを撃墜します。移動要塞は、逃げて行きます。
 その後、ガンダムF91はコロニー・フロンティアⅠのサナリィの研究施設に運ばれ、クロスボーン・バンガードとの戦いに赴く事になります。

 以上が「フォーミュラ戦記0122」の物語です。あらすじにまとめてみましたが、この漫画自体があらすじ的な内容でした。これだけの内容をわずか50ページに収めるのは至難の技でしょう。少なくとも、単行本5冊くらいの内容ではないかと思います。裏の設定はしっかりと考えられていそうなので、惜しいですね。ガンダムエースあたりで、リメイクして欲しいです。

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