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「革命機ヴァルヴレイヴ アンダー・テイカー」その2

 「革命機ヴァルヴレイヴ アンダー・テイカー」の続きです。第5話~第7話(最終話)までを紹介します。ネタバレ注意です。

<第5話:火中に生を委ねよ>
 インフィガールはドルシア軍の新型兵器ヴルム・オーベンで2機の陽炎に襲いかかります。ジンの陽炎はヴルム・オーベンに頭部を破壊され、動きを止めます。遠隔操縦用のポッドから飛び出したジンは、ゴウと共に先頭行スプライサーで破壊された陽炎の元へ向かいます。
 ナオは、ヴルム・オーベンとの戦闘に集中しており、ジン達の行動には気付いていません。ナオの陽炎は次第に劣勢になりますが、スプライサーが参戦して持ち直します。スプライサーは破壊された陽炎の元にたどり着き、ジン及びゴウはスプライサーから降りて陽炎に取り付きます。そしてジンは、陽炎のコクピットのハッチを開きます。
 持ち直したナオは、インフィガールと対等の戦いを続けていました。そして陽炎の稼動時間が過ぎ、陽炎は姿を消します。ジン達が取り付いていた陽炎も姿を消します。2機の陽炎が消えて戦う相手がいなくなり、インフィガールは帰還します。
 戦場にはスプライサーだけが残っており、ジン及びゴウがどこへ行ったのか、ナオにはわかりませんでした。

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<第6話:覚命デュアリズム>
 ジン及びゴウの行方が分からないまま、インフィガール及びファダーが乗る2機のヴルム・オーベンが現れ、ナオは1人で陽炎を出撃させます。そして戦闘が始まろとしたとき、黒い陽炎が現れます。黒い陽炎に乗っているのはジンでした。ジンの黒い陽炎は2機のヴルム・オーベンを圧倒し、インフィガール達は撤退します。ジンは、ナオにもう陽炎で戦う必要はないといい、詳しい事情を話そうとはしませんでした。
 地球に降下していたハルト及びエルエルフ達がモジュール77に帰還します。ジンは、エルエルフに会いに行きますが、エルエルフはシャトルの倉庫で抜け殻の状態でした。ナオは、アキラに悩みを相談しに行き、立ち直るきっかけを掴みます。ジンは、ハルトから仲間の大切さを教えられます。
 ナオは、ジンの元を訪れて問いただします。ジンは、自分が人間ではなくなった事を告げ、これを聞いても驚かないナオに真実を語り始めます。

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<第7話:輝きの陽炎>
 ヴァルヴレイヴ陽炎は、「オクツキ」と呼ばれるヴァルヴレイヴの墓場のような場所から出撃していました。陽炎は、パイロットからエネルギーを直接供給するシステムで、脳死状態の生体ユニットがコクピットに乗っており、それをジン及びナオが遠隔操縦していました。陽炎を操縦できるのがジン及びナオだけだったのは、陽炎の生体ユニットがジン及びナオのクローンだったからでした。「オクツキ」へやってきたナオは、陽炎に乗り込み、カミツキになります。陽炎は白から黒に色が変わります。
 翌日。ドルシア総統によりサキが人間でないことが暴かれます。モジュール77が混乱する中、ジン及びナオは陽炎で出撃する事を決めます。
 ドルシア総統の放送を見たインフィガールは、ドルシアが歪んでいると感じ、モジュール77に救いの手を差し伸べたいと考え、ヴルム・オーベンで出撃します。部下のファダーもヴルム・ウンデンで共に出撃します。
 月の裏側で2機の陽炎と2機のヴルムシリーズとが対峙していました。インフィガールは、戦う意志が無いことを話そうとしますが、ファダーが2機のヴルムシリーズを強制的に合体させ、操縦系統を掌握します。ファダーは、合体により完成したリンド・ヴルムでモジュール77を殲滅しようとします。ジン及びナオは、陽炎の能力を利用して、リンド・ヴルムを陽炎と共にオクツキへ転送します。
 そしてジン及びナオは協力してリンド・ヴルムを倒します。ジンが分離したヴルム・ウンデンにトドメをさそうとしたとき、インフィガールがそれを止めます。ファダーは、インフィガールに従う事を決め、戦いは終わります。
 その後、ジンは戦死したハルト、ライゾウ及びキューマの穴を埋めるべく、頑張ります。インフィガール達は、アードライ達の共闘しています。破壊されたヴァルヴレイヴ3号機及び5号機は復元されました。ナオの陽炎は正式にヴァルヴレイヴ2号機となり、ジンの陽炎はヴァルヴレイヴ7号機となりました。モジュール77は、7機のヴァルヴレイヴで守られる事になります。

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 以上が、「革命機ヴァルヴレイヴ アンダー・テイカー」の物語です。
 2機の陽炎は、最終的にヴァルヴレイヴ2号機と7号機になりました。アニメでは時々、未来の第3銀河帝国のシーンが挿入されており、そこでサキが「黄金の7人」と呼ばれていました。このシーンを見て、7人って誰の事なのか不思議に思いましたが、ヴァルヴレイヴが7号機まであるという事は、恐らく7機のヴァルヴレイヴのパイロットが「黄金の7人」なのでしょう。
 「アンダー・テイカー」のラストシーンでは、アニメで破壊されていたヴァルヴレイヴ3号機、5号機が復元されて、しっかりと7機が揃ってました。アニメでは3号機と5号機は跡形なく壊れていたので、恐らくは一から作り直したと思われるのですが、一から作り直せるのであれば、量産も可能なのでは?と思うのですが、いかがでしょうか。
 これで、「革命機ヴァルヴレイヴ」関係は終わりです。賛否両論なアニメでしたが、私は好きでしたよ。続編・・・は、残念ながらないでしょうね。

「革命機ヴァルヴレイヴ アンダー・テイカー」その1

 「革命機ヴァルヴレイヴ アンダー・テイカー」は、今はなき模型雑誌「電撃ホビーマガジン」の2013年11月号~2014年5月号で連載された外伝作品です。小説、イラスト及び模型作例等の記事で構成されています。アニメでは登場しない2機のヴァルヴレイヴを中心とする物語です。ガンダムで言うところのMSVに相当するものです。ただし、書籍化されていないため、現在では恐らく入手困難なのではないかと思います。なので、少し詳しく2回に分けて、物語の内容、登場人物、新しい2機のヴァルヴレイヴ等について紹介したいと思います。ネタバレ注意です。

<登場人物>
(咲森学園側)
 陽本ジン:咲森学園二年生の男子生徒。ヴァルヴレイヴ・陽炎のパイロット。
 於保多ナオ:咲森学園二年生の女子生徒。ヴァルヴレイヴ・陽炎のパイロット。
 虹河ゴウ:咲森学園二年生の男子生徒。ジンの親友。ヴァルヴレイヴ・陽炎のメカニック等のサポートを担当する。
 エルエルフ:ドルシアからの亡命者。

(ドルシア側)
 インフィガール:ドルシア軍の少尉。
 ファダー:インフィガールの部下。

<第1話:覚命する少年少女>
 陽本ジンは、ヴァルヴレイヴに乗る時縞ハルトに嫉妬していました。於保多ナオは、叶えたい夢が見つからない消極的な性格の少女でした。
 ドルシア軍のドリル兵器がモジュール77へ打ち込まれ、ドリル兵器は地表を目指して毒ガスを撒き散らしながら進んでいました。ジン、ナオ及びゴウが避難した広大な空間には、複数のポッドが天井から吊り下げられていました。ポッドの中はヴァルヴレイヴのコクピットと同じ構造でした。3人はそれぞれポッドに入ります。ジン及びナオが乗ったポッドには、戦闘の様子が映し出されます。ゴウのポッドには何も映し出されません。
 モジュール77の外の宇宙、ドルシア軍のバッフェに乗っていた兵士は、白い2機のヴァルヴレイヴに遭遇し、撃墜されます。
 この2機のヴァルヴレイヴは、ジン及びナオが遠隔操縦で動いていました。戦闘終了後、2機のヴァルヴレイヴは姿を消します。ジンは、2機のヴァルヴレイヴに「陽炎」と名付けます。ポッドから降りた3人に、スピーカー越しにエルエルフが話しかけてきます。エルエルフは、この場所の事を他の生徒達に教えてはいけないと命じます。

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<第2話:護り手は忍ぶ>
 モジュール77が中立地帯の月に到着し、ゴウ達はヴァルヴレイヴ陽炎の装備のテスト等をエルエルフの指示で行っていました。これまでのテストで、陽炎は遠隔で操縦し、モジュール77から半径50キロ以内が出現範囲ということが分かっていました。陽炎が出現すると周囲にジャミング効果を及ぼし、一定時間を経過すると陽炎は姿を消します。そして陽炎を操縦できるのはジン及びナオに限られていました。
 ドルシア軍のインフィガールは、以前の戦闘でバッフェが行方不明となっていることが気になり、1人でその地域を調査しに行きます。そこでインフィガールは2機のヴァルヴレイヴに遭遇し、自身の乗るバッフェ・ギガントで対抗します。インフィガールが、ヴァルヴレイヴにトドメをさされそうになったとき、ヴァルヴレイヴは突然に姿を消します。
 エルエルフは、陽炎の事は他の生徒達には秘密にし、ハルト達の5機のヴァルヴレイヴが地球へ降下している間のモジュール77を影から守るようジン達に指示します。そしてエルエルフは、モジュール77に危機が及んだ時には姿を現して戦えと言います。

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<第3話:強く、柔らかな炎>
 エルエルフが地球へ降りた後、ジン、ナオ及びゴウは陽炎での模擬戦闘を繰り返し、陽炎のデータ収集を行っていました。
 ドルシア軍第7秘密部隊「フライクーゲル」はアルスの要人暗殺計画のために結成されましたが、現在は任務を失い、飼い殺しの状態でした。フライクーゲルの隊長インフィガールは、地球に出現したヴァルヴレイヴと同型機の首を取って表舞台に返り咲こうと考えていました。インフィガールは、2機のヴァルヴレイヴの出現ポイントを予測し、バッフェ・ギガントで出撃します。
 ナオの陽炎は、2機の無人機を従えたインフィガールのバッフェ・ギガントに苦戦します。しかしジンの陽炎が助けに入り、インフィガールは撤退します。

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<第4話:それは夢の徴か>
 ハルトのヴァルヴレイヴ1号機と、ジンのヴァルヴレイヴ陽炎とが戦っています。・・・これはジンの夢での出来事でした。
 ジン、ナオ及びゴウは、陽炎での戦闘訓練とデータ収集とを行いながら、エルエルフが地球から帰還するのを待っていました。

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 以上が、「革命機ヴァルヴレイヴ アンダー・テイカー」の第1話~第4話です。
 模型雑誌の連載なので、ヴァルヴレイヴの作例にページが割かれ、小説のページは毎回少しだけ。あまり大した物語は展開できません。特に第4話は、ほとんど物語なんぞないに等しい回でした。
 オリジナルメカのヴァルヴレイヴ陽炎もいいのですが、敵側のバッフェ・ギガントが好きです。有人機を頭、2機の無人機を左右の手に見立てたデザインがいいですね。

乙野四方字 「革命機ヴァルヴレイヴ」

 乙野四方字さんの「革命機ヴァルヴレイヴ」は、アニメ「革命機ヴァルヴレイヴ」を小説化した作品です。2013年8月から2014年3月までの間に、角川の電撃文庫から全3巻で発売されています。
 よくあるメディアミックスの一作品です。アニメの物語を結構忠実に小説化しています。全3巻のうち、第1巻及び第2巻でアニメのファーストシーズンを、第3巻でセカンドシーズンを描いています。この配分からも明らかですが、ファーストシーズンの物語はかなり詳しく、登場人物の心情なども掘り下げて描かれているのに対して、セカンドシーズンの物語はかなりはしょって描かれています。このため、第1巻及び第2巻は読んだ後に満足感がありますが、第3巻は残念感が残ってしまいます。いろいろな謎が明かされるセカンドシーズンなのに、この早足な展開は残念です。ファーストシーズンと同じ密度で、少なくとも二冊、できれは三冊かけてセカンドシーズンを描いて欲しかったですね。
 それでは以下、乙野四方字さんの小説「革命機ヴァルヴレイヴ」の内容を簡単にまとめます。ネタバレ注意です。

<第1巻>
 アニメの第1話から第7話、アイナが死亡するまでの物語が描かれています。ただし、第5話の「歌う咲森学園」は大幅にカットされています。
 アニメとの相違点をいくつか。物語の冒頭でハルト及びショーコがグラウンドの使用権をかけて勝負します。アニメでは早食い競争でしが、小説は噛み付き競争になっています。相手に早く噛み付いた方が勝ちという勝負ですが、高校生の男女がこんな勝負をするとは思えません。
 エルエルフの心情が描かれていて面白いです。アニメの第2話で、ヴァルヴレイヴに乗るハルトにショーコからの電話がかかってきて無事が判明するシーン。戦闘中に電話に出るジオール人の平和ボケにエルエルフが呆れていました。
 アニメの第3話でエルエルフはハルトに謎の予言をします。その後、エルエルフはこの予言を成立させるために、裏で色々と手を回していました。単なる予言に見えて、影ではエルエルフが結構努力していた事が分かります。
 アニメの第6話で、カミツキになったサキがハルトの身体を乗っ取って好き放題しますが、小説では更にアイナの身体を乗っ取っていました。
 なお小説によれば、ハルト達がヴァルヴレイヴを操縦できるのは、初めて首筋に注射みたいなものが刺されたときに、ヴァルヴレイヴの操縦方法に関する情報がルーンとして体内へ送り込まれるからだそうです。

<第2巻>
 アニメの第8話から第12話、ファーストシーズンの終わりまでの物語が描かれています。
 ほぼアニメと同じ内容ですが、登場人物の心情が描かれていて面白いです。エルエルフの悪だくみが特に。
 またこの巻では、ヴァルヴレイヴの動力源に関する解説が、貴生川先生の推測として説明されていました。ただし、説明を聞いてもよくわかりませんが・・・。一種の永久機関なようなものらしいです。

<第3巻>
 アニメの第13話から第24話まで、セカンドシーズンを描いています。一冊でセカンドシーズン全体ですので、主要なシーンを抜き出して描き、これ以外のシーンはサラッと説明して終わりという、ダイジェスト感のある内容です。これまでに比べると、登場人物の心情描写などは少なくなっています。
 そして、若干のストーリー変更もされています。小説では、ドルシア総統がサキの不死身っぷりを見せ付けて化け物扱いするのは同じですが、化け物はヴァルヴレイヴのパイロットで、他の生徒達は化け物とはされません。アニメではこの後に生徒達の虐殺が始まりますが、小説ではこれが発生しません。そしてドルシア総統の告発の後、ハルトが兵士に撃たれて、早々と不死身であることが発覚してしまいます。
 またドルシア総統は、ヴァルヴレイヴのパイロット達が本物を殺して入れ替わっている別人と告発しており、ハルトが幼い頃の思い出を覚えていなかった事からショーコもハルトが別人と信じてしまいます。そしてハルトをアルスへ引き渡す際に、ショーコが銃でハルトを撃つというなかなかハードな展開もあります。
 概ねアニメと同じ作戦でエルエルフがドルシア総統を襲い、傷が治癒するのを世界中に曝すというところは同じです。小説では、その後にカイン大佐の攻撃で通信が遮断された事に安心したドルシア総統がエルエルフに真相をぺらぺらとしゃべるのをヴァルヴレイヴ6号機で世界中に曝す事で、映像が捏造だとする発表を打ち消すという、二段構えの作戦になっていました。

 そして小説では、マギウスとカミツキとの違いなど、アニメでは不明だったいくつかの謎に関して説明がなされていました。マギウスは、長年に亘って身体を入れ替え続けてきた事で、別人に乗り移る能力が低下しているそうです。このため、マギウスの身体の入れ替えには大量のルーンと儀式が必要であり、そのためにファントムがルーンを集めていました。これに対してカミツキは、第3世代のマギウスとされ、噛み付くだけで乗っ取りが可能であり、肉体も不老不死という優れた能力を有しています。旧世代のマギウス達は、ヴァルヴレイヴを手に入れて第3世代の能力を得ようと今回の事件、即ちジオール侵攻を行いました。
 またピノとブルーは、大昔に地球へやってきたマギウスとは別に、最近になって地球へやってきた所をジオールの科学者に捕らわれてヴァルヴレイヴのエンジンに閉じ込められて利用されていました。ブルーは、ヴァルヴレイヴ2号機の実験失敗の際に逃げ出し、カイン大佐に発見されました。カイン大佐は、ブルーからジオールで開発中のヴァルヴレイヴの存在を知りました。
 その後、世界はマギウスを排除しようとする人々と、マギウスと共存しようとする人々とに分かれました。旧マギウスはヴァルヴレイヴの技術を使っても、第三世代マギウスに進化する事はできませんでした。マギウスと共存したモジュール77は、マギウスの進んだ技術の提供を受けて宇宙進出を果たし、地球外の文明との邂逅を果たします。そこには第一及び第二の銀河帝国が存在しており、モジュール77が第三の銀河帝国となったとのこと。なるほど、二百年後に「第三」銀河帝国が存在する理由がわかりました。
 小説で明かされる謎というか、背景設定はこんな所です。アニメではよくわからなかった点なので、これらを知れただけでも、小説を読んだ甲斐があったかな、と思えました。
 セカンドシーズンの内容がもう少ししっかりと小説化されていれば、かなりの高評価だったんですけどね。惜しいです。






大堀ユタカ 「革命機ヴァルヴレイヴ 流星の乙女」

 大堀ユタカさんの「革命機ヴァルヴレイヴ 流星の乙女」は、アニメ「革命機ヴァルヴレイヴ」の外伝漫画作品です。角川の雑誌「電撃大王」に、2013年8月から2014年5月まで連載されていたそうで、単行本が全2巻で発売されています。
 2番目のヒロインである流木野サキを主人公とした外伝作品です。コンセプトは、漫画「革命機ヴァルヴレイヴ 裏切りの烙印」と同じですね。ただし、「裏切りの烙印」よりも、「流星の乙女」の方が少しだけオリジナリティがあったように思えました。
 それでは以下、大堀ユタカさんの漫画「革命機ヴァルヴレイヴ 流星の乙女」の内容を簡単にまとめます。ネタバレ注意です。

<第1話>
 アニメの第6話をサキ中心に再構成した内容です。

<第2話>
 アニメの第9話でアイナの死が発覚した後の物語です。サキは、アイナとの出会いを思い返します。
 咲森学園の入学式。元アイドルのサキの周りに多くの生徒達が集まってきますが、サキはこれらを冷たくあしらった事で周囲から孤立します。しかし、同じクラスのアイナだけは、普通にサキに接してくれました。
 サキは、ヴァルヴレイヴ4号機に乗って宇宙へ出ると、アイナが育てた花を宇宙にまき、アイナのために歌を歌います。

<第3話>
 13歳のサキは、人気アイドルでした。サキには、アリスという女性マネージャーが付いており、信頼し合える仲でした。映画の初主演も決まり、順調でした。しかしサキの母親は、サキが稼ぐお金だけに感心を持っていました。
 あるとき、アリスは手が放せない仕事があり、サキはアリスと別々に現場で落ち合う事になります。しかしサキを乗せた車の運転手は、サキを別の場所へ連れて行きます。そこには、サキの母親が待っており、サキのヌード撮影の仕事を勝手に受けていました。何とかサキは逃げ出し、アリスに連絡を取ることができます。
 サキの父親の元に、VVV計画に関する連絡があります。サキは、突然に芸能事務所を解雇され、アリスとも連絡を取ることが出来なくなります。サキは、芸能人を諦めて、モジュール77へとやってきます。
 その後、サキがヴァルヴレイヴに乗って戦う様子が配信され、これを見たアリスは、サキにメッセージを送信します。

<第4話>
 アニメの第10話のサキがハルトに襲われるシーンから、第11話のハルトがサキにプロポーズするシーンまでです。
 サキのハルトに対する想いが描かれています。

<第5話>
 第12話の始めの部分、サキがプロポーズを断り、ハルトがモジュール77へ向かうシーン。そして2ヶ月後へ時間は進み、アニメの第13話で威力偵察のために地球へと出発するまでが描かれています。アニメにはなかった、サキがショーコとハルトについて語るシーンや、発作に襲われるハルトをサキが案じるシーンなどが追加されていました。

<第6話>
 アニメの第15話。地球のドルシア領に不時着した後、エルエルフがサキ及びアキラをドルシア軍に侵入させ、輸送艦を奪う計画を立てます。エルエルフが、サキ及びアキラを連れてカルルスタイン機関に近付き、2人の少年兵を捕らえてくるまでです。アニメにはなかった、サキ及びアキラが作戦前に会話するシーンが追加されていました。

<第7話>
 アニメの第20話でのサキを中心に、第16話から第19話での出来事を回想シーンとして挟み込んだ物語として構成されています。捕らわれたサキが、世界中継でカイン大佐に剣でくし刺しにされるまでです。くし刺しシーンは、1ページ1コマで大きく描かれていました。
 この漫画では、サキがアードライにエルエルフが乗っ取られていた事を話した後でカイン大佐に連れて行かれてくし刺し、の順序となっていました。アニメでは、くし刺しの後でアードライに話してたように思います。

<第8話>
 公開処刑の後、アードライの手引きでサキが逃げ出すまでを描いています。アニメでは全く描かれなかった裏話です。アニメではサキがどうやって逃げ出したのだろうと疑問に思う所なので、これに対する回答として、読む価値ありでした。
 公開処刑の後、サキはドルシアの科学者達に人体実験されていました。科学者達がサキを解剖しようとしていたとき、アードライが現れてサキを救い出します。アードライはモジュール77の現状をサキに話し、諦めようとしないサキを見て逃走の手助けをします。サキは、アードライがおびき寄せた兵士の身体を乗っ取り、人体実験の被検体を運ぶふりをして牢を抜け出し、ヴァルヴレイヴ4号機を奪って脱出しました。

<第9話>
 アニメの第22話と第23話の間の出来事を描いています。アニメでは、描いていないオリジナルの物語です。
 ドルシア軍から逃げ出したサキは、モジュール77があった月の中立地帯へ戻りますが、そこにモジュール77はありませんでした。行き場を無くしたサキは、月面から発射された信号弾をキャッチし、そこへ向かい、ハルト及びエルエルフと再会します。サキは、ハルト及びエルエルフが仲良くなっていることを不思議に思います。3人はモジュール77を奪回する計画を立て、サキ及びハルトはヴァルヴレイヴ4号機で仲間達を探しに行きます。そして仲間の宇宙艇が敵と交戦しているのを発見し、ヴァルヴレイヴ4号機もこれに参戦し、仲間達を守ります。

<第10話>
 アニメの第23話、第24話からサキの登場シーンを抜き出してまとめた内容です。サキの感情を中心にまとめられているため、戦闘の結末などはダイジェスト的に見せられるだけです。その中で、サキとハルトとが最後に会話する出撃前のシーンにページがさかれており、アニメのシーンよりも会話内容が増やされていました。また数コマですが、死んだハルトを抱きかかえたエルエルフが帰還するシーンが描いています。最終的には、約二百年後にサキとアキラが王子に歴史を語るシーンで終わります。

 以上が、大堀ユタカさんの漫画「革命機ヴァルヴレイヴ 流星の乙女」の内容です。
 アニメ本編では描かれていない物語、本編の合間合間の出来事を積極的に漫画化しているため、本編を見た後で楽しめる作品でした。アニメ本編を上手に補完していました。この点で、似たコンセプトの漫画「裏切りの烙印」より、読む価値のある作品だと思えました。
 やっぱり、ヴァルヴレイヴのヒロインはサキですよね。

 

漣一弥 「革命機ヴァルヴレイヴ 裏切りの烙印」

 漣一弥さんの「革命機ヴァルヴレイヴ 裏切りの烙印」は、アニメ「革命機ヴァルヴレイヴ」の外伝漫画作品です。「シルフ」という雑誌に、2013年8月から2014年3月まで連載されていたそうで、単行本が全2巻で発売されています。
 ドルシア軍のアードライを主人公とし、アニメ「革命機ヴァルヴレイヴ」の物語をアードライの視点で描いた作品です。と言うと聞こえはいいですが、アニメでアードライが登場するシーンを抜き出して繋げただけで、あまり目新しい内容はありません。所々に過去のシーンがあり、アードライとエルエルフの出会いなどが描かれてあり、見る価値があるのはこのあたりだけです。
 絵柄は昔の少女漫画っぽく、アクションシーンに全く迫力が感じられず、残念な出来でした。
 それでは以下、漣一弥さんの漫画「革命機ヴァルヴレイヴ 裏切りの烙印」の内容を簡単にまとめます。ネタバレ注意です。

<第1話>
 アニメの第1話から第2話の始めまでをアードライ視点で描いています。アードライ達がモジュール77へ潜入してから、アードライがエルエルフに左目を撃たれるまでです。

<第2話>
 最初に、アードライがエルエルフに初めて出会った過去の出来事が描かれています。カルルスタイン機関に集められた子供達は、銃を与えられ、試験として殺し合いを命じられます。ためらうことなく引き金を引いた少年は、エルエルフでした。アードライは、同じくカルルスタイン機関に連れてこられた身体の弱い友達に殺してくれと言われ、引き金を引きました。エルエルフ及びアードライは、試験に合格します。
 次に、アニメの第2話でアードライがイデアール級で出撃して、ヴァルヴレイヴのハラキリブレードで返り討ちに合うシーン、アニメの第4話で出撃したアードライ達の目の前でヴァルヴレイヴがモジュール77を他のモジュールから切り離すシーン、アニメの第5話で歌う咲森学園の動画を見たアードライが怒るシーンと続きます。

<第3話>
 アニメの第6話のアードライがモジュール77の攻撃作戦から外され、カイン大佐からモジュール77への潜入を命じられるシーンから始まります。
 そしてアードライの回想シーン。カルルスタイン機関の兵士達は実戦に投入され、部隊で生き残ったのはアードライ及びエルエルフの2人だけになり、更に雪山で吹雪に合ってしまいます。2人は洞窟に逃げ込みます。アードライは、自分が王族であり、いつか王族を復権する事が目的だと語り、自分の右腕になってくれとエルエルフに頼みました。
 その後はアニメの第7話、アードライがモジュール77に潜入してヴァルヴレイヴの研究施設を発見し、ヴァルヴレイヴの格納庫でアードライとエルエルフが対峙するところで終わります。

<第4話>
 アニメの第7話の途中、アードライ及びエルエルフが対峙している所から始まり、アードライがクーフィアと共にモジュール77から追い出されるまでです。
 途中にエルエルフの回想シーンが入ります。過去に王党派の主要人物を襲撃するミッションが与えられた際に、エルエルフとアードライとの意見が対立した事がありました。。アードライが非情になり切れない事をエルエルフが思い返すエピソードです。

<第5話>
 アニメの第8話をアードライ視点で描いた内容です。アードライがモジュール77の調査結果をカイン大佐に報告し、モジュール77への攻撃がエルエルフの作戦で失敗する所までです。
 ラスト、これまではアードライ視点の物語でしたが、ハーノイン視点での物語に切り替わります。

<第6話>
 アニメの第10話でハーノインがカイン大佐の部屋に忍び込むシーンから始まります。ハーノインは、カイン大佐とドルシア総統とが写る写真を発見します。
 その後、ハーノインの回想シーンです。12年前、ハーノイン及びイクスアインの住む村がテロリストに襲撃され、生き残ったのは2人だけでした。2人は銃を持ち出してテロリストの本拠地へ向かい、復讐しようとしますが、テロリストに発見され殺されかけます。2人を助けたのはカイン大佐でした。カイン大佐は、背中を友に預けるな、背中も友も両方を守れる強さを持てと2人に話します。2人はカルルスタイン機関に入って訓練を受けます。機関に入って2年後に、カイン大佐がカルルスタイン機関の責任者となり、イクスアインは喜びますが、ハーノインはカイン大佐が別人のように感じられました。
 カイン大佐の部屋でクリムヒルト少佐に出くわしたハーノインは、カイン大佐に疑いを抱いているのが自分だけではない事を知ります。
 モジュール77への最終攻撃作戦の準備がすすめられ、アードライはエルエルフを倒す事を決意します。

<第7話>
 アニメの第12話において、アードライがカイン大佐と共にモジュール77へ突入したときの様子が描かれます。アードライは、エルエルフを捕らえますが、その後に逃げられ、撤退します。
 2ヶ月後。アードライ達は地球のドルシア領へ降りていました。カルルスタイン機関の近郊にヴァルヴレイヴが降下したとの連絡を受けて、アードライ達は現地へ向かいます。
 その後は、アニメの第15話、第16話の内容です。アードライは、過去に洞窟の壁にエルエルフが刻んだ「殺されるなら殺せ」という文字を発見し、エフゼクスという仲間を殺した過去を思い出します。
 そして、アニメの第18話、第19話。ドルシア軍の少年をジャックしていたサキが元の身体に戻るのをアードライが目撃するシーンで終わります。

<第8話>
 アードライ達は、身柄を拘束したヴァルヴレイヴのパイロット、流木野サキと共に宇宙へと上がっていました。
 アニメの第20話。死亡したハーノインの遺品をアードライ達が受け取ります。ドルシア総統がサキを使ってカミツキの存在を世界中に晒します。
 アニメの第22話。アードライの目を撃ったエルエルフが乗っ取られていた事をサキから聞き出し、サキを逃がします。
 そしてアニメの第21話、第22話。アードライは、エルエルフ及びイクスアインと共に世界の秘密を暴き、カイン大佐は倒されます。
 半年後。ドルシアは内乱状態にあり、アードライは解放軍のリーダーとなっていました。アードライは、エルエルフと同盟関係を結んでおり、エルエルフが目指す「マギウスと人間が共存できる世界」の実現に協力する事を約束します。

 以上が、漣一弥さんの漫画「革命機ヴァルヴレイヴ 裏切りの烙印」の物語です。
 所々の回想シーンにはオリジナルな内容がありましたが、全体の九割以上はアニメで既知のシーンをつないだだけでした。前半はまだ読める作品でしたが、後半は・・・。特に、アニメのセカンドシーズンに相当する7、8話は、ダイジェスト過ぎて、アニメを見ていなければ意味不明だと思います。アニメが終わってしまって、打ち切られたという事情があるかもしれませんが。
 少ないオリジナル要素も、誰でも想像できそうな範囲に収まっており、特に得るもののない漫画でした。
 熱狂的ファンのためのコレクターズアイテムでしょうか。あえて読む価値はないと思います。