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映画 「TOKYO TRIBE」

 映画「TOKYO TRIBE」は、2014年8月に公開された日本の映画です。
 この映画は、井上三太さんの漫画「TOKYO TRIBE」を実写化した作品だそうです。残念ながらこんな漫画が存在するとは全く知らず、漫画作品を実写化した映画だとは思いもせずに、この映画を見てみました。
 またこの映画は、かの有名な映画監督、園子温さんの作品です。かの有名なと言いつつ、園子温さんの作品を見るのは初めてな気がします。有名監督の作品とか、賞を取った作品とかは、たいてい面白くない事が多い…。この映画「TOKYO TRIBE」もやはり…面白くないです。
 この映画「TOKYO TRIBE」は、ものすごく斬新な映画でした。強いてジャンル分けするとすれば、ラップ・ミュージカルと言ったところでしょうか。全体の半分以上のセリフがラップで行われます。これ以上ないくらい斬新なのですが、斬新だからと言って面白いという訳ではなく、斬新過ぎてついていけません。恐らく、この映画を見た8割以上の人が同じ感想を抱くのではないかと推測します。DVDで見ているのなら、早送りするか、途中で見るのを止めてしまっても不思議ではない。私も、我慢して最後まで見ましたが、こんなに見るのが苦痛な映画は記憶にありません。もしかしたら、コアなラップ好きであれば、楽しめる映画なのかもしれませんが…。
 この映画には、かなり多くの人達が登場し、ラップを披露しています。これは本職のラッパーさん達が大量に採用されているようです。流石に本職のラッパーさん達のラップは、素人の私が聴いても上手い事が分かります。ただし映画作品なので、当然にラッパーではない本職が俳優の人達も登場します。この本職俳優さん達のラップは、素人の私が聴いても下手な事が分かります。聞いていて痛々しいくらいです。
 ただしただし、ラップ・ミュージカルと言っても映画ですので、当然にラップではなく普通にセリフを発するシーンもあります。このときに本職俳優さんの演技は流石にうまいです。これに対して本職ラッパーさん達の演技が酷すぎる…。セリフ棒読みで学芸会レベルです。見ていて痛々しいくらいです。
 そして、物語の内容もかなりチープでした。物語の舞台となる「TOKYO」の風景なども、いかにも作るものっぽくてチープでした。もはや褒めるところが思いつかない映画でした。
 以下、映画「TOKYO TRIBE」の物語のあらすじを一応、簡単に、記載します。ネタバレ注意です。

 荒廃した都市「TOKYO」は複数の地区に分割され、各地区はそれぞれ「トライブ」と呼ばれる集団により統治されています。渋谷はシヴヤSARU、新宿はシンヂュクHANDS、歌舞伎町はGIRA GIRA GIRLS、練馬は練マザファッカー、池袋はブクロWU-RONSがそれぞれ支配しています。しかし武蔵野には、友情や平和を求める人々が集まっています。
 池袋に黒ワゴン車が現れ、男達が女達をナンパして黒ワゴン車を乗せ、何処かへ向かいます。池袋の路上で眠っていた少女スンミ(清野菜名)も男達に車へ連れ込まれ、近くにいた少年ヨン(坂口茉琴)は車に潜り込みます。車に載せられた女達は、トライブとは別にTOKYOで大きな権利を持つヤクザのような人物ブッバ(竹内力)の城に連れて来られ、働かされる事になります。スンミはブッバに反抗してブッバの息子ンコイ(窪塚洋介)に気に入られ、ヨンは何とか逃げ出します。
 ブッバの城には、ンコイを含むファミリーの他に、池袋のトライブのリーダーであるメラ(鈴木亮平)がいました。メラは、ブッバの部下として信頼を得ています。メラは、武蔵野の海(YOUNG DAIS)を何故か目の敵にしています。
 スンミは、娼婦として働かせるために、ンコイの部下達が別の場所へ連れて行きます。スンミは格闘能力が高く、ンコイの部下達を殴り倒します。そこへンコイ及びメラが現れ、スンミはンコイを殴り倒しますが、メラには敵わず、捕まってしまいます。
 その頃、メラの部下の1人は、武蔵野の海の仲間達が集まるレストランに潜り込んでいました。メラの部下は、海の仲間のキム(石田卓也)を、いい風俗があると騙して池袋へ連れ出します。この事を知った武蔵野のリーダー的存在のテラ(佐藤隆太)は池袋へ向かい、海及びハシーム(石井勇気)も同行します。池袋にやって来たキムは、スンミが捕まっている部屋に案内され、そこにいたメラ、ンコイ及びその部下達に囲まれ、捕まります。
 その後、キムを追って海達もこの部屋へやってきます。メラは海に恨みを持っているようですが、海は以前に一度だけサウナでメラに会った事があるだけで、恨まれる覚えは全くありません。海達とメラ達との乱闘が始まり、キムは手榴弾で殺されます。メラは日本刀で海を刺し殺そうとしますが、テラが海を庇って刺されて倒れます。このどさくさに紛れて、ヨンがスンミを助けに現れ、2人は逃げます。海はメラと闘い続け、ハシームは刺されたメラを連れて逃げます。
 ブッバの元に大司祭(でんでん)から娘が居なくなったと連絡があります。ブッバは、大司祭の娘を探し出すことを約束します。大司祭は、配下として使うようにと、自身の部下2名をブッバの元へ送ります。
 海は、スンミ及びヨンと合流し、更にテラを抱えたハシームとも合流して、武蔵野へ戻ります。ブッバは、トライブ全てを破壊しTOKYOを手中に収め、大司祭の娘を探し出す事を決め、メラに実行を命じます。メラ及びブッバ配下の軍団WARUが各トライブに対して一斉に攻撃を開始します。各トライブはWARUに押されて武蔵野へと集まって来ます。武蔵野のテラは各トライブのリーダー達も認める人物でしたが、メラに刺された事で死亡してしまいました。テラの死を知った各トライブは、一致団結してブッバと戦う事を決意します。
 そして、全トライブと、メラ及びブッバ軍団との最終決戦が始まります。海、スンミ及びヨン達は、ブッバの城内へ攻め込み、ブッバファミリーとの直接対決に挑みます。ンコイは、城内に設置された巨大扇風機のような殺戮マシーンを起動し、逃走します。殺戮マシーンは周囲の人々を誰彼構わずに吸い込んで肉片に変えて行きます。ブッバもまた殺戮マシーンにより死亡します。戦いは城外へ移り、スンミ及びヨンは協力してンコイを倒します。最後は、海及びメラの一騎打ちとなり、人々が見守る中で闘いが繰り広げられ、海が勝利します。
 闘いに敗れたメラは、過去の出来事を思い浮かべます。メラが銭湯で風呂につかっていると、海が入って来ます。メラは、自分より大きい海のチ×ポを見て、海を倒す事を決意しました。

 以上が、映画「TOKYO TRIBE」の物語です。
 内容の薄い物語でした。対立していた複数のトライブが一致団結してブッバを倒しました、ただそれだけでした。結局、対立している集団が団結するためには、より巨大な敵が必要ということですね。
 この映画の主人公はどうやら海だったようなのですが、海の存在感が無さ過ぎて映画の半分を過ぎるまで海が主人公とは気付きませんでした。てっきり、スンミが主人公だと思いました。海を演じていたのは、本職ラッパーの方のようで、台詞も少な目。海の外観も、どこから見ても、その他大勢の1人にしか見えません。格闘能力も無さそうで、メラにどうして勝てたのか疑問です。
 全く良いところのない映画の中で、スンミだけは頑張っていました。アクションシーンが多く、台詞も多目です。スンミが主人公の普通のアクション映画にした方が良かったのでは、と思えるくらいです。またスンミの衣装は超短いスカートで、スンミはパンツ丸出しでアクションしており、更にはスンミは上半身裸の姿まで披露しており、サービス満点です。ただこのサービスシーンは、物語においてどうしても必要とは思えず、単なる監督の趣味のように思えます。スンミを演じていた清野菜名さんは、今でこそ名前を知られていますが、この作品の公開当時は無名の新人女優さんだったようで、有名監督のセクハラ演出に反抗出来るだけの発言力がなかったのでしょうね・・・。
 この映画のスンミの活躍シーンを抜き出して5分程度に圧縮してミュージックビデオにすれば、そこそこいいものが出来上がりそうに思えます。そのくらいが限度では。久し振りに映画の2時間が苦痛な作品を見てしまいました。

 
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